レッズランド

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《特集》[2005-2025]RedsLandの歩み(09)

《2019》重要な「生命線」である井戸の復旧 泥の除去

10⽉18⽇に開かれた復旧対策本部の第1回会議では、敷地内の変電設備が使⽤できず、天然芝グラウンドへの散⽔などに利用していた井⼾ポンプも修理の必要があることが報告されました。つまり“電気も⽔も使えない状態“にあったのです。そのため、復旧作業は、まず井⼾の修理から着手する方針となりました。レッズランドの敷地を含む、周辺の農家が共同で設⽴した組合が所有する井⼾は、農家にとってもさまざまな用途に欠かせない重要な“⽣命線”だったからです。施設に厚く積もった汚泥を取り除くにも、この井⼾⽔が必要でした。

 

汚泥除去は⼈⼯芝から始めました。汚泥の深さは8cmに達し、すでに固まっている部分に⽔を撒くと、再びドロドロの泥に戻ってしまいます。それを⼩型のパワーショベルでかき集め、トラックで駐⾞場まで運び出す作業を繰り返しました。泥を除去した後は、⽔没の影響でたわんでしまった⼈⼯芝を⽔で洗浄します。しかし、茶⾊く濁った⽔が透明になるまでには相当な時間がかかりました。さらに使えなくなった部分を切り取り、人工芝をつぎはぎして修復するという気の遠くなるような作業が続きました。

 

雨が降った後、固まってしまった大量の泥
芝を傷つけないようにパワーショベルでかき出す作業は職人技のようだった

ピッチの泥をかき出し、駐車場へ運ぶ作業が延々続いた
泥を除去した後、井戸水で洗浄するという作業が繰り返された

 

《2019-2020》「キャプテンズ・コーヒー」 クラウドファンディングなど続々と支援の手

丸1⽇腰が痛くなるほど働いてもきれいにできるのは敷地のごく一部という状況にスタッフたちから「いつ終わりがくるのか…」というつぶやきがこぼれました。当時のレッズランドのキャプテンは使われていないコーヒーメーカーを借りてきて、クラブハウスでコーヒーを淹れ、⼯事関係者やボランティアの⽅にもふるまいました。疲れたスタッフは、⼀息つくことで⼠気を取り戻して作業に向かうことができました。

 

レッズランドの惨状に、育成組織出身の選手たちも何かできることはないかと声をあげ、宇賀神友弥選⼿が中⼼となり「きみのて」⽀援プロジェクトがスタート。浦和レッズ後援会も支援活動を開始し「クラウドファンディング」の募金活動で、合わせて1,000万円以上が支援が集まりました。天然芝や、照明設備の復旧費⽤に充てられ、LED化によって災害時のリスク軽減や省エネにもつながりました。

 

ファン・サポーターからも「現地でボランティアをしたい」という声が多く寄せられましたが、当初は汚泥・汚⽔による衛⽣状態の悪化が懸念され、受け入れが難しい状況でした。ようやくシーズン終了後の12⽉15⽇に初のファン・サポーターによるボランティア作業を実施しました。約100名の参加者が、泥にまみれた10組20脚のサッカーゴールを井⼾近くの駐⾞場まで運び、洗浄して真っ⽩な状態に戻すことができました。さらに、県内のパートナー企業からも温かい⽀援がありました。「⽇清建設」のスタッフの⽅が職⼈技でショベルカーを操り、泥の除去作業をサポートしてくれました。ホームセンター「島忠」からは⼿押し⾞やスコップ、デッキブラシ、⻑靴、ゴム⼿袋などの作業⽤具を、同じく県内の住宅販売会社「ポラス」からも、タオルなどの提供をいただきました。

 

贈呈式にのぞむ宇賀神友弥選手(当時)
ボランティア活動には約100名のファン・サポーターが参加してくれた

 

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